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久しぶりの江ノ島。

 

江ノ島といえば数百年の観光地。海を見下ろす神社はいくつものお宮が島内に点在して、昔から人々がお参りのために登っていたのを思わせる。

江の島は島がほぼ、ひとつのお山だ。島に至る橋を渡ると頂上の公園まで、上り坂がつづく。

観光客むけの参道をそれて、鳥居の手前を裏路地に入った。

江ノ島に暮らしている方の家や民宿の並ぶ道。そこから、避難経路にもなっている家並の間の階段を上る。

鄙びた古い建物と、リノベーションされたカフェ。朽ちかけた家、レトロな土産物の並ぶ店、海産物を食べさせる食堂。時代や文化が交錯した不思議な雰囲気の島である。

 

平日ながらかなりの賑わいだったけれど、道端に散っているのは落ち葉だけ。とても清潔だ。

海を光らせる陽が落ちるのをゆっくり眺める。

歩くうち、白い月が懸かった。